haru0331kun’s blog

主にインフラや地方自治について書きます。

若者が政治に興味を持てない理由〜日常生活に置き換えてみよう〜

 

若者が政治に興味がないと最近よく言われる。実際興味持つ人は少なかったりする。

 

けど、俺からすれば逆に、「投票に行こう」と呼びかけたり、政治解説してる政治ユーチューバーとか、正直くだらないと思っている。なぜか?それやってる人は、誰も「なぜ若者が政治に興味を持てないのか」、その本質に切り込んでいないからだ。

 

俺が思うには、
政治が日常生活の延長だと思えてないことが原因だと思っている。だから親近感が湧かない。

 

政治の授業とかって、結構専門用語ばかり使っている。

例えば大きな政府とか、小さな政府の話。そこから始まり、リベラルや保守などさまざまな専門用語が出てくるし、初めて政治に触れる高校生なんかは挫折する子も多い。

 

 

ただ、政治って人間がやる以上、身の回りで起きていることがそのまま反映されることもかなり多い。それから、日常生活の具体例に置き換えることもできる。

 

では、先ほどの、大きな政府と小さな政府の話を親子関係に置き換えてみよう。ここで、政府=親、民間企業=子供と位置付けてみる。


子供が小さいときは、親がしっかり教育し、見守る必要がある。例えば公園で遊んだりする時は、親の目の届く範囲内で遊ばせる。また、子供だけでどこかに行かせることはしない。

 

このようにして、さまざまな規制をかけて子供を守り、育てていく。

 

これは、政治でも同じ。国がまだ発展していく段階、つまり民間企業にまだ力がない段階では、政府は需給調整など、さまざまな規制をかけながら民間企業を育てていく。

 

そう、明治維新後の日本なんかはまさにコレ。大久保利通は、官僚機構を通じて、さまざまな規制をかけながら企業の指導等を行っていった。

 

これが大きな政府。政府も親もともに、さまざまな規制をかけながら、自分の子供を育てていく。

 

でも子供はだんだん成長していき、そして親が考えることを超えていく。

 

 

例えばjk 。ママやパパよりも、流行や、その時代の考え方に詳しくなっていく。ママやパパにはもう自分の娘の考え方がわからなくなっていく。

そして、遊んだりするのも、親の手を借りなくてもどんどんできるようになっていく。渋谷や原宿とかに勝手に遊んでいったりする。

 

 

この段階になると、今まで遊びや勉強などさまざまな規制をかけることはかえって逆効果になっていく。

 

jkなんかは門限など、自分の親の規制を鬱陶しく思ってる子は多い。だから口をひらけばいつも「ママガー」「パパガー」と言ってる(笑)。アベガー、維新ガーと構図は全く同じ(笑)。

 

 

民間企業も同じ。政府よりもはるかに優れたアイディアを出していくし、抑え込もうとすればするほど、経済は非効率になっていく。

 

大阪なんかはそれを理解し、公園や地下鉄の運営を民間企業に解放することで、税金を使わずに、どんどん活性化して行っている。

 

大阪と真逆なのが、日本政府。

 

たとえば、タクシー。今世界でウーバーが大人気。いつでも呼べるし、顧客からの評価が高いタクシーしか生き残れないから、相対的にサービスが良い。また、運転者にとっても、運転するだけでお金をもらうことができる。

 

ところが日本ではタクシー業界が行政と結託し、ウーバーの参入を認めない。そのため、まだ解禁されていないのである。

 

タクシー業界では顧客の評価が低くても生き残っていける。だからこそ、無愛想な運転手も残るなど、殿様商売が横行している。

 

 

こんな感じで民間企業が成長していった場合は、国はさまざまな規制を緩め、政府自体が縮小していくのが良いとされていく。これが「小さな政府」。そう、子供の成長に伴い門限や遊ぶ場所の指定などの規制を撤廃していくのが良いのと同じ。

 

 

ここからは発展編。
民間企業=子供がやれることが多くなった。じゃあ、政府=親は何もやらなくて良いのか?子育て終了で良いの?

 

 

それはそれでまた違う。確かに、政府=親は企業=子供の考え方などは理解できない。

けど、子供は所詮子供である。財力も親に比べてとても少ないし、何かに挑戦できる環境も持っていない。

 

 

そこで親の出番である。子供が何かに挑戦する時に、金を出して投資する。また、家を建て替えたりするなど、集中しやすい環境を整えていく。

 

 

これを政府でも同じ。政府は国民全員から税金を徴収しているため、莫大なカネを持っている。そのため、民間企業単独では到底できない事業でも、政府がお金を出せばできることもよくある。

 

環境整備でいえば民間企業がビジネスをしやすいように、例えば鉄道や道路を延伸させたり、医療機関を誘致したり、法人税を下げたりする。

 

 

また、自由といっても、何をやっても良いというわけではない。

 

子供だって自由だからと言って、他人のものを奪ったり、犯罪を犯して良いわけではない。親は子供に一定のルールを守らせる必要がある。

 

 

民間企業だって同じ。自由だからと言って長時間労働などが横行していたりするのは許されない。
そこで、政府は労働について定めたルールである、労働基準法などがきちんと守られているのかを点検し、もしそのルールに違反していた場合は、罰則を与える必要がある。

 

このように、子供や企業が成長してきた「小さな政府」の段階でも、環境整備や資金調達、ルール守っているかの確認など、親や政府が果たすべき役割は残っていく。

 

 

こんな感じで、大きな政府と小さな政府を、親子関係をもとに置き換えて説明してみた。日常生活で起こっていることが政治でも起こっているんだな、とわかることができる。

 

もっと政治の授業などを担当する人や解説する人が、日常生活の具体例と結びつけながら、教えることができたら、若者も親近感を持ち、政治に興味を持てるようになるのではないだろうか。